どうも。救急ER看護師のナナオです。
韓国に行けなかったことを機に、私は伊豆へと旅立つことにした。
そして伊豆は…
梅雨なのに奇跡的に晴れていた。
これは超ラッキー!
まずは熱海を目指すことに。
昔ながらの温泉街。熱海。素敵。
しかしながら平日の昼間だというのに熱海には人がわんさかいた。
主におじいちゃんおばあちゃんだったが、やはり熱海は人気の温泉街なんだなと改めて感じた。
とにかく熱海での目的は海鮮丼!
美味しい海鮮丼が食べたいと思っていたが、
名前がある店はどこも並んでいる。
並びたくない…でも腹へった…
とりあえず饅頭を買ってその場の食欲を満たそうと、
暇そうにしていた饅頭屋さんに顔をだして、ひとつ饅頭を頂いた。
そのお店の店主に
「この辺で並んでなくて美味しい海鮮丼屋さん知りませんか?」
とダメもとで尋ねると、店主は
「ウチの隣の店、汚いけどおいしいよ。」
と。
隣の店をみてみると…
確かにキレイではない。
そしてカツ丼屋と書いてある。
「いや…カツ丼じゃなくて海鮮丼が食べたいんですが…」
「カツ丼屋だけど海鮮丼も置いてるよ。美味しいよ。」
と店主。
人も並んでないし…
まぁいっかと思って、騙された気分でカツ丼屋に入る。
と…
確かに海鮮丼がメニューにあるではないか!
そして…
超うまかった!
さすが地元民。聞くべき友は地元民だった!
人が並んでる店とか、キレイな店とか関係なく、美味しいところは美味しい。
結局は中身だな…人間と一緒だな…と改めて感じた。
熱海を去る前に、
以前から有名な“熱海プリン”なるものがどうしても気になって、これだけは並んで買ってみた。
いやー。しかし並んでるねー。
平日なのに、ざっとみて15人は並んでいる。
並ぶの嫌だわー…
ちなみに大体そういう場所には、人の列を誘導し人員整備をしてくれているアルバイトさんがいる。
今回もいた。
必死に…!?いや…そんな必死でもないな。ゆるーい感じで人の列を誘導しているアルバイトの人→80歳くらいのおばあちゃんが…いた。
そしてそのおばあちゃんに誘導されて一番うしろに並ぶ。
と思いきや…
やたらそのおばあちゃんが私に話しかけてくるではないか。
なぜ私に興味を持ってくれたのかは分からないが…
私のうしろにもゾクゾクと人が列を成してきているのに…
そんなことはお構いなし。仕事そっちのけでマンツーマンで私に話しかけてくる…
私に構わず仕事をしなさいよ!と言いたかったが、
そのおばあちゃんの話がなかなか面白く、
熱海の歴史とかいろいろ語ってくれたから、
ついつい私も聞き入っちゃった。
5分くらい話して、それなりにおばあちゃんとの距離も縮まってきた頃に、
「じゃあ、あんたに特別にここだけの話をしてあげるよ?」
と、すごく期待をそそるおばあちゃんの一言。
「いいかい?ここだけの話だからね?」
おいおい!どんなすごい情報が飛びだしてくるんだい、おばあちゃんよっ!
と、期待して私は耳を傾ける…
「ここのプリンはねぇ…」
うんうん、なんだい、なんだい?
「とても甘いの!」
…
…
…
私だけでなく、まわりで聞き耳をたてていたオーディエンスも固まった。
というより、その瞬間だけ、熱海の時間が止まった。
知ってるわぁぁーーぁぁあああ!!
だってプリンだもん!プリンに甘くないやつなんてないだろ!!
実際に食ってみた結果、
甘いとは感じなかったが…
まぁ、うまかったっす。
うん、うまかったのだが…
あのおばあちゃんは一体なんだったのだろうか…
というインパクトだけがただただ強く印象に残った熱海プリンだった。
今日もおばちゃんは“ここだけの話”を誰かにしているのだろうか…
お話は続く☆★
次回、伊豆の小京都とも言われている修善寺へ旅立つナナオ。そこでぬらりひょんと出くわし、一人の美人をめぐって争いごとに…。乞うご期待、お楽しみに。(嘘です…)